エアコンの不調や故障は早めにチェックしたいものです。
今回はトラブルが多くしかも修理の難しい旧冷媒(R12)車のエアコンについて、その理由と対処法のお話しです。
■フロンガス規制 89年より世界的にフロンガスの規制が始まり、92年11月の国際会議で
オゾン層保護のためCFC-12(R12)フロンは96年以降生産中止となりました。 このフロンはカーエアコン始め冷房機器の冷媒として多用されてきた物で、環境への影響の少ない物への転換がこの頃から始まりました。
エアコンをR12からR134aへ・・レトロフィット実施
■レトロフィットとは
現在R12フロンは入手できない(または困難)ため
万一故障によりガスもれが起きた場合再充填することができません。
そのためR12の代替えフロンであるHFC-134a(R134a)で代用するために、
従来のエアコンパーツを一部交換して対応することを
「レトロフィット」といいます。
地球環境の保護を妨げずにR12仕様車両の修理に対応する方法として
注目されています。
 
■基本作業・・必要部品が交換キットとして発売されており、
基本的な作業内容は次の通りです。
・レシーバタンク(A/Cサイクル内のゴミや水分を除去するフィル ター)の交換
・チャージングバルブの交換 ・コンプレッサーオイルの交換
・シール、オイルをR134a用の物に交換
・消耗品(Oリング等)交換
必要に応じて(劣化状況のより交換が必要な場合)
・コンプレッサーの交換(リビルト品を使用)
・エバポレーター、コンデンサーの交換
■実状と同時作業 ・・対象車両が車齢10年を越えているため
A/Cシステム全体に何らかのトラブルを抱えているのが実状です。
そのため同時作業として、
シール、オイルをR134a用の物に交換済・オーバーホール済みのコンプレッサー(リビルト品)への交換を推奨しています。
A/Cの心臓部をリビルト品と交換し、各部を点検・修理・交換することにより寿命延長とトラブル抑止につながります。
■若干のデメリット ・・安全性と引き替えにわずかながら効率などの面でデメリットが生じます。
1・・・基本的にはR12仕様のシステムのままで対応するため
熱交換効率が若干減少し、吹き出し口温度が1〜2度上昇する傾向があります。
2・・・R134aはガス自体の圧力が高いため、
渋滞時等には高圧プレッシャースイッチ(A/Cサイクル圧力保護回路)の作動が R12の時に比べ若干増加することがあります。
3・・・ガスチャージが定期的に必要です・・・(店長談)
レトロフィット・・・・・
DENSOのエアコンシステム用に
交換パーツをキット化して出している物で、
トヨタ、日野、ダイハツ、対応できるは
このあたりの車両に限られるということなんですが、
他メーカーでもデンソー製のエアコンの搭載された車両もあります。
車種の具体例は挙げられませんが、
グレードや年式でも違うことがあるみたいですので、
詳しくは弊社へお問い合わせください。
(車検証データが必要になることがあります。)
費用については修理される程度によって金額にひらきがございますので
一度ご連絡いただきまして状況をお聞かせください。
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